4由佐美加子 天外伺朗(2019)『ザ・メンタルモデル』
1.この本を読む目的
親、会社、社会など外側からの期待に応えて痛みを避けようとして生きている人生から、自らの魂の根源的な要求に沿った現実を自由に創造する人生への変容です。「怖れ」で駆動された人生から、「愛」への人生への変容(p.6 L9)
に向かうための実用書である本書。この本書を読む目的は、2つのことを知ることにある。
1つは、自分が何に「怖れ」を抱いているのかを知ること。
2つ目は、その「怖れ」は、どの様な行動で昇華されていくのかを知ること。
2.感想
本書は、2018年6月22日(金)、東京六本木の国際文化会館で開かれた、著者由佐美加子さんの講義実録の様子が収録されている。
私が感じている「怖れ」は、「価値なし」ということが周りにバレること。
痛み・繰り返される不本意な現実
(こんなにやっても)「やっぱり自分には価値がない」何か価値を出さないと自分の価値は認めてもらえない。
特徴と特徴的なキーワード
■人に価値を出さなければ自分はいる意味がない、いる価値はない。
■成果を通して自分の価値を認めてもらいたい。
■人からの期待に応えたい。
■人からの評価や承認が大事。
■意味のあること以外にやりたくない。
■できるのに頑張ろうとしない。
■できれば有能で価値を出せる人と一緒にやりたい、働きたい。
■何かをよくしていく課題解決が得意で、どうしたらいいかをすぐ考える。
■休まず働き続けてしまう、何もしないことが耐えられない。
■勝てないゲームはしたくない。確実に勝負ができるものを無意識に選ぶ。
代償
他人軸で生きるため、自分がなくなる。
創り出したい世界
何ができてもできなくても、自分はいるだけで価値がある。誰もがいるだけでいいと認められる、存在する価値ですべての人の価値が認められている世界。(p.221)
その怖れを昇華させるためには、まず、自覚をすること。次は、スートラと呼ばれる瞑想をすること。
3.この本を読んでしたいと思ったこと。
1.スートラの瞑想
2.どんな自分でもOKと思える心の余裕
3 代々木忠(2018)『生きる哲学としてのセックス』
1.あらすじ
どうしたらオーガズムに至るのか?セックスで真にイケるのか?詳細は本文に譲るとして、いちばん大きなファクターは「感情」である。いきなりそう言われても、にわかに信じられないかもしれない。感情とは言うなれば「心」であり、オーガズムは「体」の話ではないのかと......。(p.4)
代々木(2018)は、日本のAV監督である。女性の真にイク姿を撮影することにこだわり、その理想を達成すべく「体験」から「考える」ことで、それを実現してきた。その代々木だからこそ語ることができる、「本当のセックス」「いいセックス」についてここでは記述されている。
2.感想
「相手の体をつかったオナニー」をしていた。
代々木は、「オナニー」は、「「妄想」と「性器への刺激」(p.71)」と断言する一方で、「セックス」については次のように述べる。
セックスは、お互いの気持ちが向きわないとセックスにならない。必要なのは目の前にいる相手に対する感情であり、妄想は不要。つまり、セックスで使われるのは「性器への刺激」と「相手への気持ち」ということになる。 (p.71)
つまり、両者は目的意識の段階が異なるのである。目的意識が異なるというと、「性器への刺激」がセックスでは削ぎ落とされることになる。しかし、そうではない。しかし、それだけではない。というところがオナニーとセックスの違うところである。これは「相手の体をつかったオナニー」(目的意識はオナニーをする時と同じセックス)「本当のセックス」「いいセックス」にも言えることである。
前者は、物理的な刺激による快感を求める。後者は精神的な充実を共に創ろうとする。精神的な充実を共に創る過程におまけとして物理的な快感が付随するというのが後者である。
私の今までしてきたセックスはどうだったか。振り返ってみると、前者が多かったように思う。「物理的な快感を求める」ことに目的を置いたそれは、ギブアンドテイクの世界で行われる。与えても見返りがないと、不安になったり、一緒にことを成し遂げても悦びの共有がない。「なんで自分はこんなにしているのに、相手は自分を気持ちよくしてくれないんだろう」ということになる。そうは言っても、「与える行為」をしている時に脳裏に浮かぶのは、その先の自分の快感だった。要は、相手を見ているようで自分を見ていた。相手と目を合わせることも、相手の方に顔と胸が自然と近づくことも、本当の自分を知られるような気がして怖くて、無意識的に避けていたのかもしれない。それらをしていた時は「こうしたら喜ぶ」という思考の先の行動だった。知識や思考は置いといて、目の前の相手に集中する。簡単そうで難しい、知っていそうで知らなかったセックスについての知識を、この本を読んで自覚することができてよかった。
「本当のセックス」「いいセックス」がしたい。
本当のオーガズムを経験するには、性器への刺激だけではなく、「会話」と「目合」と「明け渡し」が必要なのである。(p.22)
代々木は、「性器への刺激」に加えて、三つのことがセックスの際に重要であると述べている。特に、二つ目の「目合」は、著の中でも受容性が繰り返し主張されている。思考を落とし、相手の目を見て感情を読み取ろうとする、伝えようとする。そして、思いを言葉にして交わしながら、相手にありのままの自分を明け渡し、相手そのものを受け入れていく。そのようなセックスが、「本当のセックス」であり、「いいセックス」であると代々木は述べる。
私は頭で考えるセックスしかしてこなかったのかもしれない。嫌われないように、好かれるように、相手次第で、でもそれが自分勝手なセックス。それは双方向性を欠いたただの「体をつかったオナニー」で、それをしていても満たされることがなかった理由が今ようやくわかった気がする。
世の中は知識や情報で溢れているから、テクニックや技術も練習さえすればすぐに手に入るだろう。でもそれでは、小手先のもので本当の意味で感じることができるセックスはできない。その知識が目の前の相手に集中する弊害となって現れる場合もあるぐらいだ。
今、ここの「目の前の人」に集中する。「会話」と「目合」と「明け渡し」この三つを少しずつでいいから本当の意味で理解してできるようになっていきたい。
3.この話を読んで何をしたいと思ったか
- 心と体が通ったセックスをする。
- ありのままの自分に自信を持てるように日々を生きる。
2 島田紳助(2009)『自己プロデュース論』
1.あらすじ
二〇〇七年三月にNSC(吉本総合芸能学院)大阪で一度だけ開催された、島田紳助による特別講義の内容(中略)
NSCのお笑い芸人志望の若者たちを前に、氏が情熱をもって語りかけた「人生」「仕事」「成功」「カネ」「夢」にあんする智恵が、ここにはぎっしりと詰まっています。(p.2)
当時、テレビでは観ない日がなかった島田紳助の実践、経験から得た学びがここには記されている。「芸人として成功するための秘訣」が書かれている。しかし、その成功の過程の根幹は、お笑いだけではない職業にも通用するものだと感じた。以下、感想で記述する。
2.感想
「 自分だけの教科書」を作る
僕は自分が「オモシロイ!」と思った漫才師の漫才を、片っ端からカセット・テープに録音していきました。(中略)
そうやって録音した漫才を、今度は繰り返し再生して紙に書き出していく。書き出すことで、なぜ「オモシロイ!」のかが段々とわかってきたんです。(p.12)
島田は、「自分の感覚を土台にした教材作り」だった。自分の感覚とは,まさに「オモシロイ!」である。その感覚に問いを立て、「なぜそれがオモシロイのか。」「なぜここで笑いが起きたのか」ということの回答を導き出していく過程を何度も繰り返して行った。そうすることによって、納得感を持って前に前に進んでいったのだ。
私は、納得感というものがとても大切に感じた。納得感を得るためには、まず、本を読む、人に聞く、講座を受ける。といった知識をインプットすることが重要だ。しかし、それだけでは満足してはいけないのだと思う。インプットをしたらアウトプット。アウトプットしながら、自分の目的を再確認して、何度も何度も自分自身に問いを立てることが重要である。
「 X+Yの公式」
「X」は自分の能力。自分は何ができるのか。これは自分にしかわからないのだから、自分自身と向き合って必死に探すしかありません。
「Y」は世の中の流れ。これまでどんなことがあって、いまどんな状況で、五年後十年後、それがどんな風に変わっていくのか。これは資料が揃っているんだから、研究することでわかってくるはずです。(p.30)
島田の、「「X」を見つけるためにすべきこと」を自分なりの解釈を交えながら、以下にまとめた。
- 自分の感覚にピタっとくるものをいくつも発見していく。
- 自分の深めたい分野の先行を研究できるだけ研究する。
「1」を端的に表すと、「自分の感覚との共通点探し」ということになる。なぜ、それが「X」を探すことに役立つのか。それは、共通点探しをする際に重要となるのは、「それぞれ違う個性を結び付けているのは、観ている側の個性(p.28)」だからである。違うものと違うものの共通点から自分の個性を導き出していく。そのために、「2」に努める。研究する。そうすることによって、「自分のやれること、やるべきことがはっきりしてくる(p.28)」のである。
3.この話を読んで何をしたいと思ったか
- 「X」を導き出したい。自分は将来、何をしたいのか、何ができるのかを考え続けていきたい。プランを立てたい。
- 心で記憶することをたくさんする。
1 山口絵里子(2007)『裸でも生きる〜25歳女性起業家の号泣戦記〜』
1.あらすじ
貧困をなくすのは、「援助」ではなく働く人が誇りを持てる仕事。しかしバングラディッシュでは、腐敗と裏切りが待っていた。「途上国初のブランド」創造の軌跡を綴った感動ノンフィクション(帯より引用)
大学在籍時に「開発学」((この中でも山口さんが興味を持ったのは「途上国が先進国のように豊かな国になる」ためにはどうすれば良いかであった。に興味を持った山口絵里子さん(以下山口さん)は、大学でそれについての理論を学んだ。ある時、途上国の現実を自分の目で確かめたいという衝動にかられ、バングラディッシュへ。実際に目の当たりにする理論と現実のギャップにショックを受けながらも、前向きに粘り強く「社会を変えたい」という自分のビジョンを達成すべく、奮闘する。
2.感想
歩踏み出す勇気をくれる
「不可能なことはない」と思わせてくれるような、小学校から現在の山口さん自身の経験から語られるエピソードが盛りだくさん。その壮絶すぎるエピソードのおかげもあって、「山口さんはもっと大変だったんだろうし、自分でも何かできるかもしれないな」そう思わせてくれる。「死ぬこと以外かすり傷」という言葉を体現している山口さんだからこそできる勇気づけだろうな。
3.この話を読んで何をしたいと思ったか
- 自分は何のために生きるのか。を考えたい。
- 長年達成できなかったことに挑戦したい。(ダイエット!!!)
読みたい100冊
2018.12〜2019までに読みたい100冊
1 / 100 (2018.11.28現在)
(※あいうえお順)
◽︎Daigo(2018)『週40時間の時間をつくる 超時間術』,実務教育出版.
◽︎かとうゆか(2018)『『天才』の教科書「才能開花」の仕組みを科学する!』,Clover
出版.
◽︎岸見一郎・古賀史健(2013)『嫌われる勇気-自己啓発の源流「アドラー」の教
え』, ダイヤモンド社.
◽︎佐々木圭一(2013)『伝え方が9割』,ダイヤモンド社.
◾︎島田紳助(2009)『自己プロデュース論』,ヨシモトブックス.
◽︎スティーブン,R,J(1996)『7つの習慣』,川西茂訳,キングベアー出版.
◽︎田中博史(2018)『子どもと接するときにほんとうに大切なこと』,キノブックス.
◽︎田中博史(2018)『教師にも瞬発力・対応力が必要です』,東洋館出版社.
◽︎西野亮廣(2017) 『革命のファンファーレ 現代のお金と広告』,幻冬舎.
◽︎堀正岳(2017)『ライフハック大全-人生と仕事を変える小さな習慣
250』,KADOKAWA.
◾︎山口絵里子(2007)『裸でも生きる〜25歳女性起業家の号泣戦記〜』,講談社.
◾︎代々木忠(2018)『生きる哲学としてのセックス』,幻冬舎新書.
◽︎吉本ばなな・奥平亜美衣(2018)『自分を愛すると夢は叶う』,マキノ出版.
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